やい(読み)ヤイ

デジタル大辞泉の解説

やい[感]

[感]目下の者などに呼びかけたり詰問したりするときや、人を強迫したりするときに発する語。おい。こら。「やい小僧、こっちを向け」「やい金を出せ」

やい[終助]

[終助]《間投助詞「や」+終助詞「い」から》体言や、活用語の終止形・命令形、助詞に付く。
相手に対し強く言い放ったり、強く呼びかけたりする意を表す。…よ。「そんなことではないやい
「太郎冠者あるか―」〈虎明狂・張蛸〉
同輩もしくは目下の者に対し軽く命令したり、さげすみはやしたりするときにそえる語。「よせやい」「泣き虫やい
[補説]「やよ」の音変化ともいう。中世末ごろから使用された語。

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大辞林 第三版の解説

やい

非難の気持ちを含んで呼び掛ける時に発する語。 -小僧、出て来い -貴様、何しやがるんだ

やい

終助
間投助詞に終助詞の付いたものから。中世後期以降の語
文末にあって、体言や動詞の終止形・命令形に付く。
呼び掛けたりはやしたりするのに用いる。親しみやさげすみなどの気持ちをこめて言う場合が多い。 良夫君- 弱虫- 藤六、あるか-/狂言・麻生
相手に対し強く言い放つときに用いる。 そんなんじゃない- 誰そ来い-/浄瑠璃・薩摩歌

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

やい

〘名〙 =やな(梁)名語記(1275)〕

やい

〘感動〙
① 高圧的に相手に呼びかける時にいうことば。
※匠材集(1597)「やよやまて やいしばしまて也」
※虎明本狂言・文荷(室町末‐近世初)「やい。それならばおもしろひ事いはふ」
② 応答のことば。〔物類称呼(1775)〕

や‐い

[一] (間投助詞「や」と「い」の重なったもの) 文末にあって詠嘆を表わす。→補注。
※定頼集(1053頃)「あな憂やいこめてそただに止みなましかくつらからむ物と知りせば」
[二] (間投助詞「や」に終助詞「い」の付いたもの)
① 文末にあって聞き手に強く働きかける。室町時代から江戸前期に用いられた。→やいの
※虎明本狂言・麻生(室町末‐近世初)「藤六あるかやい」
② 人を表わす体言を受け、呼びかけたりはやしたりするのに用いられる。→やいの
※咄本・無事志有(1798)竹光「推参もすさまじい。折介やい。のろまやい」
[補注](1)(一)の挙例の「定頼集」の歌には「やいこめ」の題がついており、確例と思われるが他には類例が見当たらない。
(2)(一)と(二)とは時代的にも、用法にも差が認められる。また、終助詞「い」は中世以降に発生したとされている。→(三)①

やい

(助動詞「やる」の命令形「やれ」が変化したもの) ⇒やいの

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