ドリガルスキ(英語表記)Erich von Drygalski

改訂新版 世界大百科事典 「ドリガルスキ」の意味・わかりやすい解説

ドリガルスキ
Erich von Drygalski
生没年:1865-1949

ドイツの地理学者探検家。ケーニヒスベルク(現,ロシアのカリーニングラード)に生まれた。1899-1906年ベルリン大学地理学・地球物理学教授。以後1935年までミュンヘン大学教授として,海洋学・極地研究に当たる。1891年および92-93年グリーンランドを探検,その報告書(2巻,1897)を刊行した。南極探検が国際的競争となった1902年ドイツ帝国政府支援のもとに探検船ガウス号で南極海に入ったドリガルスキは,ケルゲレン諸島に寄り,陸地を求めて南進し,南緯60°30′,東経90°で海岸線に達してカイザー・ウィルヘルム2世ランドと命名した(現,ロシアのミールヌイ基地付近)。氷に閉じこめられたが,越冬のしたくが備わっており,漂流もせず,翌年無事に各種の観測資料を持って帰還した。《ドイツ南極探検1901-1903》20巻(1905-31)を刊行。ほかに《氷河学》(1942)もある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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