ケルゲレン諸島(読み)ケルゲレンしょとう(英語表記)Kerguelen Islands

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケルゲレン諸島」の意味・わかりやすい解説

ケルゲレン諸島
ケルゲレンしょとう
Kerguelen Islands

インド洋南部にある火山岩の島嶼群。フランス領南方・南極地域に属する。主島ケルゲレン島をはじめ 300近くの島からなり,総面積は約 6200km2。長さ約 160kmのケルゲレン島は氷河による侵食が進み,最高点は 1965m。1772年フランスの探検家イブ=ジョゼフ・ド・ケルゲレン=トレマレクが発見,その後イギリスのジェームズ・クックが探検し,捕鯨やアザラシ猟の拠点として利用されるようになった。1950年フランスの観測基地ポルトーフランセがケルゲレン島に置かれた。オウサマペンギンやキバナアホウドリが多数生息し,絶海の島ならではの生物進化や独特の地形がよく保存されていることから,2019年西方のクロゼ諸島北東サンポール島,アムステルダム島とともに世界遺産の自然遺産に登録された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ケルゲレン諸島」の意味・わかりやすい解説

ケルゲレン諸島
けるげれんしょとう
Kerguelen Islands

インド洋南西部にあるケルゲレン島と周辺の約300の小島群からなるフランス領の諸島。ケルゲレン島は南緯49度、東経69度に位置する火山島で、長さ約137キロメートル、幅127キロメートル、最高点は2040メートルに達する。最高点付近は雪で覆われ氷河もある。鉱産資源として石炭若干ある。1772年フランス人航海士ケルゲレン・トレマレクが発見して命名、1893年フランス領となった。1950年フランスの南極観測基地が開設された。

[林 晃史]

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