ケルゲレン諸島(読み)ケルゲレンショトウ(その他表記)Kerguelen Islands

デジタル大辞泉 「ケルゲレン諸島」の意味・読み・例文・類語

ケルゲレン‐しょとう〔‐シヨタウ〕【ケルゲレン諸島】

Kerguelen Islands》インド洋南西部にあるフランス領の諸島。南緯49度、東経69度の亜南極圏に浮かぶケルゲレン島を中心に、大小約300の島々からなる。1772年、フランスのケルゲレン=トレマレクによって発見され、1893年にフランス領になった。ワタリアホウドリをはじめ、多く海鳥の繁殖地として知られる。1950年にポルトーフランセに観測基地が置かれた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケルゲレン諸島」の意味・わかりやすい解説

ケルゲレン諸島
ケルゲレンしょとう
Kerguelen Islands

インド洋南部にある火山岩の島嶼群。フランス領南方・南極地域に属する。主島ケルゲレン島をはじめ 300近くの島からなり,総面積は約 6200km2。長さ約 160kmのケルゲレン島は氷河による侵食が進み,最高点は 1965m。1772年フランスの探検家イブ=ジョゼフ・ド・ケルゲレン=トレマレクが発見,その後イギリスのジェームズ・クックが探検し,捕鯨やアザラシ猟の拠点として利用されるようになった。1950年フランスの観測基地ポルトーフランセがケルゲレン島に置かれた。オウサマペンギンやキバナアホウドリが多数生息し,絶海の島ならではの生物進化や独特の地形がよく保存されていることから,2019年西方のクロゼ諸島,北東サンポール島アムステルダム島とともに世界遺産の自然遺産に登録された。

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改訂新版 世界大百科事典 「ケルゲレン諸島」の意味・わかりやすい解説

ケルゲレン[諸島]
Îles Kerguélen

インド洋南縁部,南緯48~50°,東経68~70°に広がり,同名の主島と約300の小岩島群からなる。総面積約7000km2。1772年フランスのY.J.ド・ケルゲレンにより発見されたが,長い間無人のままであった。1950年南極観測基地ポルトー・フランセが主島に開設されて以降,断続的に観測隊が送り込まれている。諸島は南極大陸のクイーン・メリー・ランドの方向に延びるケルゲレン海台北部に噴出した火山性のもので,主島の南部には活火山のロス山(1865m)がそびえ,中部には約600km2のクック氷河が広がり,沿岸には多数のフィヨルドがみられる。行政的には55年に編成されたフランス南方・南極領に含まれる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ケルゲレン諸島」の意味・わかりやすい解説

ケルゲレン諸島
けるげれんしょとう
Kerguelen Islands

インド洋南西部にあるケルゲレン島と周辺の約300の小島群からなるフランス領の諸島。ケルゲレン島は南緯49度、東経69度に位置する火山島で、長さ約137キロメートル、幅127キロメートル、最高点は2040メートルに達する。最高点付近は雪で覆われ氷河もある。鉱産資源として石炭が若干ある。1772年フランス人航海士ケルゲレン・トレマレクが発見して命名、1893年フランス領となった。1950年フランスの南極観測基地が開設された。

[林 晃史]

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