ドロワムシ(読み)どろわむし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドロワムシ」の意味・わかりやすい解説

ドロワムシ
どろわむし / 泥輪虫

袋形(たいけい)動物門輪毛虫綱セナカワムシ目ヒゲワムシ科の1属Synchaeta古称、および同属の1種。体は透明な逆円錐(えんすい)形で、頭部には著しく発達した感覚器を備える。沿岸水域の代表的プランクトンであり、混合海水や海水中にも生息するので、将来、魚貝類の種苗生産用の餌料(じりょう)として有望。頭部にある剛毛や突起の形状、体側感覚毛の位置、そしゃく器の構造、脚指(きゃくし)の形態により40種に分類されている。

 和名ドロワムシS. stylataでは頭部の剛毛がひげ状に長く、体は後端に向かって緩やかに細まる。体長350マイクロメートル未満。夏季に貧栄養湖または0段階の水域に出現する。

[鈴木 實]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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