山川 世界史小辞典 改訂新版 「ドヴァーラヴァティー」の解説
ドヴァーラヴァティー
Dvāravatī
6世紀後半より,11世紀初めアンコール王朝に滅ぼされるまで,チャオプラヤー川流域に成立した政治権力。漢籍には「頭和」「投和」「堕羅鉢底」などと記される。複数の環濠(かんごう)都市からなり,またさまざまなデザインの銀貨を鋳造し,シャム湾やベンガル湾交易に従事していた。主として上座仏教が信仰されていたが,一時期大乗仏教も受容されていた。サンスクリット語,パーリ語,モン語が使用され,その文化圏は東北タイにまで及ぶ。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報