ナイロート系諸族(読み)ないろーとけいしょぞく(その他表記)Nilotes

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナイロート系諸族」の意味・わかりやすい解説

ナイロート系諸族
ないろーとけいしょぞく
Nilotes

ナイル・サハラ語族、シャリ・ナイル語派、ナイル語を話す民族集団(グリーンバーグ、1963年の分類による)。南スーダンのヌエル、ディンカ、シルック、ウガンダのアチョリ、ケニアのルオーなどがある。ナイル語は、マサイ語やテソ語のような、かつてナイル・ハム語とよばれ、現在ではパラ・ナイル語とよばれる語群とは区別される。身体的特徴は、高身長(178~182センチメートル)ですらりとしており、顔だちは端正、皮膚の色は黒褐色である。かつてナイロートは「真の黒人」とハム人種との混血であるという憶説が語られたが、現在は否定されている。彼らの生活圏は、北はスーダンのハルトゥームから南はビクトリア湖に至る草原や沼沢で、牧畜民として共通の性格をもっていた。すべて父系出自に基づいているが、政治組織はヌエルのように平等的な分節社会からシルックのように王制をもつものまで多様である。

[加藤 泰]

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