最新 地学事典 「ヌポア石」の解説
ヌポアせき
ヌポア石
népouite
化学組成Ni3Si2O5(OH)4の鉱物。直方晶系,格子定数a0.5321nm, b0.9271, c1.4543のデータあり(JCPDS 25-524)。リザーダイトのNi置換体としての構造から類推し,三方晶系型の空間群P31m, および六方晶系型の空間群P63cmの可能性。いわゆる珪ニッケル鉱の構成物で超微細結晶のため,詳しい結晶学的なデータはない。緑色,半透明。底面に平行な劈開。硬度~2.5? 比重3.20。光学的なデータも乏しく,薄片では緑色,屈折率nmax1.645, nmin1.622, 負の符号という報告もあるが,ヌポア石そのものの測定値かどうか確証なし。ペコラアイトとは同質異像。ニッケルに富む超苦鉄質岩の分解によって生成,珪ニッケル鉱の主成分。また,蛇紋岩中に細脈,微細粒としてみられる。日本では三重県鳥羽市菅島などに少量産出。名称は珪ニッケル鉱の主産地ニューカレドニアのNépouiに由来。
執筆者:松原 聰
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

