ネッセバル(その他表記)Nesebǎr

改訂新版 世界大百科事典 「ネッセバル」の意味・わかりやすい解説

ネッセバル
Nesebǎr

ブルガリアの黒海沿岸の都市。人口約2500。古代都市メセンブリアMesembriaにはじまり,中世にはブルガリア帝国およびビザンティン帝国軍事交易要衝として栄えた。重要な教会堂の遺構が多く,最も早期のものに,5世紀のバシリカ式のミトロポリヤ(府主教座)教会がある。折衷様式の例ではスベーティ・イワン(10~11世紀),ギリシア十字式ではスベーティ・ステファン(12世紀),スベーティ・イワン・ネオスベテーニ(アリトゥルギトス,12~13世紀)とパントクラトール(12~13世紀)などの諸教会がある。いずれも10世紀ブルガリア帝国の支配地域に現れた,外壁の複雑な煉瓦組みや彩色陶片による装飾に共通特色がみられる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 榮一 高橋

世界大百科事典(旧版)内のネッセバルの言及

【ブルガリア】より

…正式名称=ブルガリア共和国Republika Bâlgarija∥Republic of Bulgaria面積=11万0912km2人口=877万人(1995)首都=ソフィアSofija(日本との時差=-7時間)主要言語=ブルガリア語(公用語),トルコ語通貨=レフLevヨーロッパ大陸の南東端,バルカン半島の東部にある国。ブルガリア語ではバルガリアBâlgariaと呼ばれる。第2次大戦後に社会主義国として〈ブルガリア人民共和国Narodna Republika Bâlgaria〉と称したが,1990年の体制変革により〈ブルガリア共和国〉となった。…

※「ネッセバル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む