のらりくらり(読み)ノラリクラリ

精選版 日本国語大辞典 「のらりくらり」の意味・読み・例文・類語

のらり‐くらり

  1. 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
  2. とらえどころがなく漫然としているさま、これといった仕事もしないで日を送るさまを表わす語。のらくら。
    1. [初出の実例]「蛇のかばやきと蛙(かいる)干物の喰合にて、療治も叶ませずのらりくらり」(出典:談義本・化物判取牒(1755)二)
    2. 「日が長いなんのとのらりくらり哉」(出典:俳諧・七番日記‐文化一三年(1816)一月)
  3. 柔らかくてなめらかでおさえどころのないさまを表わす語。のらくら。
    1. [初出の実例]「遊魚(くらげ)なすのらりくらりの遊の道は」(出典:談義本・根無草(1763‐69)跋)
  4. 相手の鋭い追及などをかわすさまを表わす語。特に老獪(ろうかい)答弁などにいう。
    1. [初出の実例]「とぼけた顔で役人の質問にのらりくらりと返事をしました」(出典:沈黙(1966)〈遠藤周作〉四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android