デジタル大辞泉
「一日」の意味・読み・例文・類語
いち‐にち【一日】
1 午前零時から午後12時までの24時間。一昼夜。また、ある時刻から24時間後までの場合にもいう。いちじつ。
2 朝から日暮れまで。ひとひ。終日。「充実した一日を送る」
3 月の第1日。ついたち。
4 ある日。いちじつ。「一日花の山を訪れる」
5 わずかの日時のたとえ。「ローマは一日にしてならず」
[補説]作品名別項。→一日
[類語]ある日・某日・一日
いちにち【一日】[書名]
《原題、〈イタリア〉Il Giorno》イタリアの詩人、パリーニによる4部構成の風刺詩。1763年から1801年にかけて「朝」「昼」「夕」「晩」を刊行(うち「夕」「晩」は未完で、著者没後の刊行)。
いち‐じつ【一日】
1 月の第1日。ついたち。「七月一日」
2 一つの日数。いちにち。
「彼は―も早く父に逢って話をしたかった」〈漱石・それから〉
3 ある日。いちにち。「秋の一日、古都を歩く」
つい‐たち【一‐日/朔=日/×朔】
《「つきた(月立)ち」の音変化》
1 月の第1日。いちじつ。いちにち。
2 陰暦で、月の初めごろの日々。上旬。初旬。
「十二月の―五日と定めたるほどは」〈落窪・二〉
いっ‐ぴ【一日】
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
いち‐にち【一日】
〘名〙
① 午前零時から午後一二時までの間。古くは、ある日の一時点から次の日のその時点までの間をさすこともあり、また、朝から
翌朝までの間をさすこともある。いちじつ。
※
令義解(718)
神祇「三日斎為
二中祀
一。一日斎為
二小祀
一」
※今昔(1120頃か)六「馬より落て悶絶して死入ぬ、一日を経て活(よみがへり)て」
② 朝から日暮れまでの間。日の出ている間。また、
起床から
就寝までの間。ひとひ。ひねもす。終日。→
一日一夜。
※延喜式(927)一一「凡国忌者、治部省預録下其日并省玄蕃応二行事一官人名上申レ官。前一日少納言奏聞」
※
怪談牡丹燈籠(1884)〈三遊亭円朝〉一〇「昨日は終日
(イチニチ)畠耕
(はたけうな)ひをして居たが」
③ ほんの短い日時のたとえ。わずかの日時。しばらくの間。
短時日。「ローマは一日にして成らず」
※
徒然草(1331頃)九三「一日の命、万金よりも重し」 〔
春秋公羊伝‐文公九年〕
④ ある日。また、いつぞや。先日。〔
日葡辞書(1603‐04)〕
⑤ 月の最初の日。いちじつ。ついたち。
ひと‐ひ【一日】
〘名〙 (「ひとい」の時代も)
① 日の数一つ。いちにち。また、いちにちの間。一日中。終日。日一日。
※
万葉(8C後)一五・三六〇四「妹が袖別れて久になりぬれど比登比
(ヒトヒ)も妹を忘れて思へや」
※
曾丹集(11C初か)「空をそふ乙女の衣ひとひよりあまの川波立ちぞ寄るらし」
いち‐じつ【一日】
※文明本節用集(室町中)「有三能一日(イチジツ)用二其力於仁一」
※浮世草子・日本永代蔵(1688)二「見世をはなれず、一日(ジツ)筆を握(にぎ)り」
[補注]現代では「一日(イチジツ)の長」「一日(イチジツ)千秋」のような固定した表現に用いられる程度で、使用範囲は狭い。
いち‐んち【一日】
〘名〙 「いちにち(一日)」の変化した語。
※滑稽本・浮世床(1813‐23)初「旦那に透を待居(まって)ちゃア一日(イチンチ)埒明ねへから」
ひと‐え ‥へ【一日】
〘名〙 「ひとひ(一日)」の変化した語。
※浮世草子・椀久一世(1685)下「ひとへの日は又日和よかれ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報