ノルウェー海流(読み)ノルウェーかいりゅう(その他表記)Norway Current

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノルウェー海流」の意味・わかりやすい解説

ノルウェー海流
ノルウェーかいりゅう
Norway Current

北大西洋海流の分枝。スコットランド北方でノルウェー海に入り,ノルウェー海岸沿いに北東に流れる海流。ノルウェー北端で海流は2分する。一つはノース岬海流として東流しバレンツ海に入り,主部は北流しスピッツベルゲン西岸に沿って流れ西スピッツベルゲン海流となる。表面流速は小さい (0.5ノット) が,北極海への流入量はベーリング海峡経由の量の 10倍に達するという。スコットランド沖では比較的暖かかったノルウェー海流は,ノルウェー沖にいたると冬には急激に冷却され,1日あたり平均 103 cal/cm2熱量が大気中に放出されると計算されている。これはこの海域の太陽の有効放射量に匹敵する量であり,北欧気候に重大な影響を及ぼす。

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海の事典 「ノルウェー海流」の解説

ノルウエー海流

北大西洋海流の一部は、スコットランド北西沖を通ってノルウエー海に入りスカンジナビア西岸沿いに北上する。この部分の海流をノルウエー海流と呼ぶ。流れ はノルウエー北方で二つに分かれ、一つはスカンジナビア北岸沿いにバレンツ海に入り、一つはスピッツベルゲンの南西沖に向かうスピッツベルゲン海流とな る。この海流の流量は毎秒300万トン、流速も25cm/s程度であるが、北極海の海況・北欧の気候に大きくかかわっている。 (永田

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