日本歴史地名大系 「ノ口川」の解説 ノ口川ひのくちがわ 青森県:弘前市ノ口川城下の西側、弘前城の真西を流れていた川で、現在は西濠に面影をとどめる。岩木川は本来鳥井野(とりいの)(現中津軽郡岩木町)で二筋に分れ、一筋は駒越(こまごし)川、もう一筋は樋ノ口川とよばれていた。駒越川は現在の岩木川流路を流れていたが、慶安二年(一六四九)の弘前古御絵図(市立弘前図書館蔵)によれば、樋ノ口川は長勝(ちようしよう)寺下から馬屋(まや)町の西を流れ、紺屋(こんや)町北側で、駒越川と合流した。正保三年(一六四六)の津軽弘前城之絵図(内閣文庫蔵)に当河川は岩木川と記され、城の付近の川幅は四三間、深さは五、六尺で、茂森(しげもり)町北側と上白銀(かみしろがね)町西側の交差する場所は、湾曲して先達(せんだちが)淵と称したとある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報