知恵蔵 「ハイケー」の解説 ハイケー MOSトランジスタのゲート絶縁膜には速度向上を目指して10分子層以下の薄い絶縁物が使われている。しかし、薄過ぎて本来は電流の流れない絶縁物に電子のトンネル現象によってゲート・リーク電流(漏れ電流)が流れ、消費電力が増える問題が起きている。リーク電流を抑え、かつ速度を落とさない絶縁膜が高誘電率絶縁膜で、ハフニウムやジルコニウム、タンタルなどの酸化物が用いられる。一方、ローケー絶縁物は集積回路の配線間を隔てるために使われるもので、通常の絶縁物より静電容量が少ないため高速化される。ケー(k)は誘電率の意。 (荒川泰彦 東京大学教授 / 桜井貴康 東京大学教授 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by