ハウラーン(その他表記)Hawrān

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハウラーン」の意味・わかりやすい解説

ハウラーン
Hawrān

シリア南西部の地方の名称で,レバノンとの国境のヘルモン山から,南東方向にヨルダン国境まで広がる地域をいう。ヘブライ語で,くぼみのある土地を意味するが,これは平原の東部のやや丘陵性の部分に多くの洞穴があるところから由来したものである。岩石が多く,樹木のほとんどない地域であるが,平原の地味は豊かで,降水量も多く,コムギ生産地帯であり,オオムギ,豆,テンサイも栽培される。 106年まではローマ人とナバタイ人とで分有されていたが,以後ローマの属州として繁栄した。キリスト教は2世紀に流布し,7世紀のイスラム教浸透のときまで盛んであったが,現在ではドゥルーズ教徒が多い。シリアのダルア県が,この地方の大部分を包含している。

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