ハサン・イブヌッ・サッバーフ(その他表記)Ḥasan ibn al-Sabbāḥ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ハサン・イブヌッ・サッバーフ
Ḥasan ibn al-Sabbāḥ

[生]? クム
[没]1124. ダイラム
イランのアサッシン派組織の創設者。ハサネ・サッバーフともいう。レイで教育を受け,イスマーイール派改宗。 1078年エジプトのファーティマ朝に送られ,帰国後イラン各地で布教活動に従事。 1090年ダイラム地方のアラムート要塞を奪取,ここからルードバールや東方のクーミスやクヒスタン方面に勢力を拡大。同時に暗殺者フィダーイーを放ってセルジューク・スンニー体制 (→セルジューク朝 ) の要人暗殺を敢行。 1094年のファーティマ朝との決裂後はニザール派の指導者として独自の運動を展開し,いわゆる「新教説」の主導者と認められる。思想家,著述家でもあり,自伝断片と神学論文の概要が現存する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android