はなひ草(読み)はなひぐさ

改訂新版 世界大百科事典 「はなひ草」の意味・わかりやすい解説

はなひ草 (はなひぐさ)

俳諧論書。親重(ちかしげ)(立圃(りゆうほ))著。1636年(寛永13)成立。《花火草》《嚔草》などとも表記。秘伝形式が多かった俳諧の式目作法を,印刷公刊した最初の書。俳諧の法式を辞書的に編集し,使用に便利な小型本にまとめている。急増する俳諧人口の需要にこたえたもので,広く流布し版を重ねた。また《はなひ草大全》(1664)以下増補版も数多く出されている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のはなひ草の言及

【川開き】より

…7月中旬から8月上旬にかけて各地の河川で行われる。中でも東京隅田川の川開きは有名で,江戸中期以降趣向をこらした花火が人気を呼び,明治以降も多くの人出が見られたが,1962年に交通安全等の見地からいったん廃止され,のち復活した。江戸時代には陰暦5月28日に行われたが,この日は曾我兄弟の討死に関連して〈虎が雨〉の降るとされた日で,水にまつわる信仰を背景にして始まった行事なのであろう。…

【黒色火薬】より

…猟用黒色火薬は散弾銃用装弾に用いる黒色火薬であるが,最大圧が高い,煙が出る,銃身が汚れる,吸湿性があるなどの理由のために,無煙火薬にとってかわられた。黒色小粒火薬は煙火(花火)の打上げや口火などに用いられる。煙火の打上げに使う揚薬は低圧力でも燃える必要があり,黒色小粒火薬はこの性質を備えている。…

【綱火】より

…和火(わび)(伝統花火)の一種で,各地の祭礼花火などに用いられる。小さな竹筒に火薬を詰め,張り渡した長い綱に着装し,綱に沿って走らせる。…

※「はなひ草」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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