ハリームバラカート(英語表記)Halīm Isber Barakāt

現代外国人名録2016 「ハリームバラカート」の解説

ハリーム バラカート
Halīm Isber Barakāt

職業・肩書
作家,社会学者

国籍
シリア

生年月日
1936年

出生地
アルカフルーン(レバノンベイルート)

学歴
ベイルート・アメリカン大学社会学〔1955年〕卒,ベイルート・アメリカン大学大学院社会学〔1960年〕修士課程修了,ミシガン大学

学位
博士号(社会心理学,ミシガン大学)〔1966年〕

経歴
ギリシャ正教徒のアラブ人家庭に生まれ、ベイルートで育つ。アン・アーバのミシガン大学に学んで社会心理学の学位を得る。レバノン帰国後はベイルート・アメリカン大学、ハーバード大学、テキサス大学に勤務。後に同地のレバノン大学で社会学を講じる傍ら、ベイルートの教育研究センターの所員も務めた。1976年〜2002年ジョージ・タウン大学教授。この間、1956年20歳で処女作を発表。以来、’80年までに3つの長編、1つの短編集を刊行。そのうち’61年に発表した「Sittat Ayyām(六日間)」はパレスチナ抵抗文学中の逸品といわれる。他の著書に「海に帰る鳥」(’69年)、「矢と弦と間の旅」(’79年)、「ツル」(’88年)、「インナーナと川」(’95年)など。

出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハリームバラカート」の意味・わかりやすい解説

ハリーム・バラカート
はりーむばらかーと
Halīm Barakāt
(1936― )

パレスチナの小説家、社会学者。シリアのアル・カフルーンに生まれる。ベイルートのアメリカン大学に学んだのち渡米し、ミシガン大学で社会心理学を修める。ジョージタウン大学のアラブ研究センターに勤め、社会学者として、また小説家としてパレスチナ問題に取り組んでいる。20歳のときに処女作を発表後、短編集『沈黙と雨』(1956)を刊行。代表作としてはイスラエル建国の裏面史的小説『6日間』(1961)がある。さらに、1967年にパレスチナ人をみまった第三次中東戦争の惨劇をテーマにした『海に帰る鳥』(1967)を発表した。

[奴田原睦明]

『奴田原睦明訳『6日間』(1980・第三書館)』『高井清仁・関根謙司訳『現代アラブ小説全集6 海に帰る鳥』(1980/新装版・1989・河出書房新社)』

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