大学事典 「ハルツーム大学」の解説
ハルツーム大学[スーダン]
ハルツームだいがく
スーダン共和国の大学。イギリス植民地期の1902年,同国の軍人チャールズ・ゴードンにちなんで創設されたゴードン・メモリアル・カレッジ(スーダン)が起源。当初は初等教育のみが提供され,中等教育,技術訓練,初等教員養成が段階的に導入された。1936年の法学部設置とともに高等教育を開始し,40年までに6学部が設置された。1945年にはこれらの学部はロンドン大学の管理下に置かれたが,反植民地運動の高まりをうけ,51年に首都の名を冠したハルツーム・ユニバーシティ・カレッジ(スーダン)に改称した。1956年のスーダン独立とともに国立総合大学であるハルツーム大学となり,翌年にロンドン大学の管理を離れた。スーダン最古の大学で,植民地期に寄贈された細菌研究所と,大学病院が付属する。22学部,11の研究機関,4キャンパスで構成され,教職員数約1670人,学生数は約4万4000人。全学生のうち約半数が大学院に所属し,女性が70%を占める(2011年)。
著者: 谷口利律
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報