ハロアルカン(その他表記)haloalkane

改訂新版 世界大百科事典 「ハロアルカン」の意味・わかりやすい解説

ハロアルカン
haloalkane

ハロゲン化アルキルalkyl halideともいう。アルカン脂肪族鎖式飽和炭化水素)の水素原子1個をハロゲン(フッ素F,塩素Cl,臭素Br,ヨウ素I)で置換した化合物の総称。一般式CnH2n+1Xで表される。CH3CH2Clなどがその例で,命名法は,アルカンのハロゲン置換体としてクロロエタンchloroethane,またはアルキル基のハロゲン化物として塩化エチルethyl chlorideのように命名する。アルケン(脂肪族鎖式不飽和炭化水素)にハロゲン化水素を直接作用させるか,アルコールにハロゲン化水素を脱水剤の存在下で作用させて製する。フッ化物,塩化物,臭化物,ヨウ化物の順で反応性は高まる。各種の有機化合物分子にアルキル基を導入するのに用いられる一方,水酸化アルカリ,アルコキシド,アンモニア,シアン化カリウムなどと直接反応し,アルコール,エーテルアミンニトリルなどをそれぞれ生ずる。また適当な条件下で,マグネシウムリチウムなどの金属とも直接反応して有機金属化合物が生ずるが,これらは有機合成化学上重要な試薬である。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む