知恵蔵 「バイオジェネリック」の解説
バイオジェネリック
バイオ医薬品とは、遺伝子組み換えや細胞融合、クローニングなどのバイオテクノロジーを活用して作られた医薬品のこと。世界初のバイオ医薬品は、1982年に開発された糖尿病治療薬の「ヒトインスリン」である。その後、腎性貧血治療薬「エリスロポエチン」、白血球減少症治療薬「ヒト顆粒球コロニー刺激因子」、抗ウイルス薬「インターフェロン」、小人症治療薬「ヒト成長ホルモン」など、それまでの治療を一変させる高い治療効果を持ったバイオ医薬品が次々誕生した。それらバイオ医薬品では、2001年から特許の期限を迎える製品が増えており、後発品の対象として開発が活発化している。また、一般的に、バイオ医薬品は高価であることから、患者負担軽減という観点からも、バイオ後続品の参入が期待されている。
日本では、2009年9月に、日本初のバイオ後続品である遺伝子組み換えヒト成長ホルモン製剤「ソマトロピン」が、世界的な製薬大手ノバルティス社の後発医薬品事業部門であるサンド社により発売された。
(星野美穂 フリーライター / 2009年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報