バビントン陰謀事件(読み)バビントンいんぼうじけん(その他表記)Babington Conspiracy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バビントン陰謀事件」の意味・わかりやすい解説

バビントン陰謀事件
バビントンいんぼうじけん
Babington Conspiracy

1586年イギリスで発覚した女王エリザベス1世殺害の陰謀事件。首謀者旧教徒の聖職者ジョン・バラードで,84年ローマにおもむいて教皇から女王暗殺の許可を得た。パリ駐在のスペイン大使メンドサも彼を支援。かつてメアリー・スチュアート小姓をつとめていたアンソニー・バビントンも仲間に入り,海外組織との連絡にあたった。彼らは,国内旧教徒やスペイン軍の助力を得て女王を殺害し,代りにメアリー・スチュアートを王位につける,という陰謀を企て,暗殺計画はバビントンが担当したが,彼とメアリー・スチュアートとの連絡が F.ウォルシンガムに探知され,一味は逮捕,処刑された。メアリー・スチュアートもこの事件が直接のきっかけになって翌年処刑された。

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