バンコール(英語表記)Bancor

デジタル大辞泉 「バンコール」の意味・読み・例文・類語

バンコール(Bancor)

1944年のブレトンウッズ会議において英国代表をつとめたケインズが提唱した国際決済通貨。英語のbank(銀行)と仏語or(金)を組み合わせた造語米国反対で実現せず、ドル基軸通貨とする体制が始まった。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のバンコールの言及

【国際通貨制度】より

…後者は,国際取引の決済はすべて外国為替市場を通して行われ,通貨当局は市場における決済手段の過不足を調整するという市場方式を主張していた。したがってケインズ案では,中心となる国際機関は,各国の中央銀行の中央銀行,つまり世界中央銀行としての機能をもち,国際通貨(J.M.ケインズはそれをバンコールbancorと名づけた)を創出し発行する。しかしホワイト(財務省通貨研究部長)案では,その国際機関は,そのとき為替相場のもとで決済手段の不足に直面した国の通貨当局に対し,各国から拠出された金や各国通貨を短期間貸し付けるにとどまる。…

※「バンコール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

春闘

春の時期に労働組合が一斉に賃上げ、労働条件の改善に関する交渉を行なうこと。欧米では、産業別に強力な労働組合が存在し、それらが労働条件改善への闘争を繰り広げて成果を得てきた。だが、日本では企業ごとに労働...

春闘の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android