改訂新版 世界大百科事典 「バンデンバーグ」の意味・わかりやすい解説
バンデンバーグ
Arthur Hendrick Vandenberg
生没年:1884-1951
アメリカの共和党政治家。ミシガン州グランド・ラピッズ生れ。地元紙《グランド・ラピッズ・ヘラルド》の編集長(1906-28)を経て,1928年以降ミシガン州選出上院議員。一貫して外交分野における有力上院議員として活躍。当初は孤立主義者で,30年代の中立法を支持し,41年の武器貸与法に反対の態度をとった。日米開戦を転機に国際主義者となり,45年4月国際連合創設会議にアメリカ代表団の一員として参加するとともに,アメリカの国連加入に対する上院の支持を取りまとめた。46年上院外交委員長に就任し(-1948),超党派外交の推進者として政府の冷戦政策を支え,〈トルーマン・ドクトリン〉(ギリシア・トルコ援助計画)や〈マーシャル・プラン〉(ヨーロッパ経済復興計画)の議会通過に大きな役割を果たした。48年には地域的安全保障体制の原則をうたった〈バンデンバーグ決議〉を起草した。
執筆者:藤本 博
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報