ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パシッチ」の意味・わかりやすい解説
パシッチ
Pašić, Nikola
[没]1926.12.10. ベオグラード
セルビア,ユーゴスラビアの政治家。 1876~78年対オスマン帝国戦争に従軍したのち,78年セルビア国会に入り,82年急進党を組織,党首となる。しばしば国王ミランと対立 (陰謀の罪に問われ,1883~89年と 99~1903年国外亡命) ,対ロシア接近政策による大セルビアの建設を夢みた。南スラブ人の統一国家形成にあっては,セルビア中心の集権的体制づくりに大きな役割を果し,パリ講和会議に全権として出席して新国家を承認させた。セルビア時代から通算 22年首相 (1891~92,1905,06~08,09~11,12~18,21~26) ,外相 17年を歴任し,「バルカンの古狐」の異名を取った。
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