パタウィウム(その他表記)Patavium

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パタウィウム」の意味・わかりやすい解説

パタウィウム
Patavium

古代イタリアの都市。現在のパドバ。伝説上の建設者はトロイの英雄アンテノールとされるが,実際は肥沃土地や泉に恵まれているこの地に移住してきたウェネチ人が建設したとみられる。古代ローマの記録に現れるのは前302年で,前174年には自治を守りながらもローマに服した。マルクスアントニウスに反抗して一時弾圧されたが,順調に発展し,海陸交通の要地,また羊毛製品の産地としてきわめて豊かな都市となった。古代ローマの大歴史家リウィウスはパタウィウム出身である。

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世界大百科事典(旧版)内のパタウィウムの言及

【パドバ】より

…ベネト州で最も重要な農業・商業・工業都市で,農業機械,蒸留酒,製糖,化学繊維の生産が行われている。古代ローマ時代,すでに産業が発達し,自治を享受していたパドバ(古称パタウィウムPatavium)は,ローマに次ぐ第2の富裕な都市に発展した。蛮族の侵攻を境にローマ帝国と同じ運命をたどり,経済活動は衰えた。…

※「パタウィウム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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