ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パチーノ」の意味・わかりやすい解説
パチーノ
Pacino, Al
アメリカ合衆国の俳優。フルネーム Alfredo James Pacino。子供時代をニューヨークのイースト・ハーレムとブロンクスで過ごした。19歳でグリニッチビレッジに移り住み,ハーバート・バーゴフ・スタジオで演技を学びながら,オフ・ブロードウェーなどの舞台にたびたび出演した。さらにリー・ストラスバーグに師事し,映画『ナタリーの朝』Me, Natalie(1969)に端役で出演。1969年はブロードウェーでも初舞台を踏み,トニー賞を受賞した。フランシス・フォード・コッポラ監督の『ゴッドファーザー』The Godfather(1972)に抜擢されたのを機に,映画スターとして台頭。『ゴッドファーザー』は大ヒットを記録し,アカデミー賞作品賞を獲得した。『スケアクロウ』Scarecrow(1973)では名優ジーン・ハックマンの相手役を好演。『セルピコ』Serpico(1973),『狼たちの午後』Dog Day Afternoon(1975)などの作品を通じ,思慮深さと狂気が同居する独自のスタイルを開拓した。『ゴッドファーザー PART II』The Godfather, Part II(1974)では前作に引き続きマイケル・コルレオーネ役を演じ,作品は再びアカデミー賞作品賞を獲得。その後はヒット作に恵まれながったが,『シー・オブ・ラブ』Sea of Love(1989)でスターの座に返り咲き,『ゴッドファーザー PART III』The Godfather, Part III(1990)でも主演を務めた。『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』Scent of a Woman(1992)でアカデミー賞主演男優賞を受賞。
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