ハックマン(その他表記)Hackman, Gene

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハックマン」の意味・わかりやすい解説

ハックマン
Hackman, Gene

[生]1930.1.30. カリフォルニアサンバーナーディノ
[没]2025.2.18? ニューメキシコ,サンタフェ
ジーン・ハックマン。アメリカ合衆国の映画俳優。フルネーム Eugene Alden Hackman。たくましさと誠実さを兼ね備えた風貌で多彩な役柄をこなし,俳優として確固たる地位を築いた。
16歳で海兵隊に志願入隊し,5年間の兵役期間中に朝鮮戦争を経験した。その後,イリノイ大学に入学してジャーナリズムとテレビの番組制作を学んだが,中退して俳優の道を選んだ。1964年,ミュリエル・レズニック作『水曜日ならいいわ』Any Wednesdayでブロードウェーデビュー。ハリウッドの映画関係者の目に留まり,ウォーレン・ビーティ主演の『リリス』Lilith(1964)のキャストに抜擢された。
1960年代後半までに映画で安定的に仕事を得ることができるようになり,再びビーティと共演した『俺たちに明日はない』Bonnie and Clyde(1967),『父の肖像』I Never Sang for My Father(1970)でそれぞれアカデミー賞助演男優賞の候補となった。ウィリアム・フリードキン監督のアクション映画『フレンチ・コネクション』The French Connection(1971)では,型破りな刑事ポパイ・ドイルを演じ,アカデミー賞主演男優賞を受賞した。1970年代は主演俳優として人気を維持し,『ポセイドン・アドベンチャー』The Poseidon Adventure(1972),『カンバセーション盗聴…』The Conversation(1974)などに出演。また『ヤング・フランケンシュタイン』Young Frankenstein(1974)や『スーパーマン』Superman(1978)ではコメディ才能も披露した。1980年代も『レッズ』Reds(1981),『勝利への旅立ち』Hoosiers(1986),『追いつめられて』No Way Out(1987)と成功作が続き,『ミシシッピー・バーニング』Mississippi Burning(1988)でアカデミー賞主演男優賞の候補となった。さらにクリント・イーストウッド監督の『許されざる者』Unforgiven(1992)でアカデミー賞助演男優賞を獲得した。キャリア終盤の出演作には,『ゲット・ショーティ』Get Shorty(1995),『エネミー・オブ・アメリカ』Enemy of the State(1998),『ニューオーリンズ・トライアル』Runaway Jury(2003),『ムースポート』Welcome to Mooseport(2004)などがある。
俳優引退後はサンタフェ絵画小説執筆に取り組んだ。2025年2月26日,2番目の妻ベッツィ・アラカワとともに自宅で死亡しているのが発見された。検視の結果,妻はハンタウイルス肺症候群で 2月12~13日頃に死亡,アルツハイマー型の認知症を患っていたハックマンは 2月18日頃に心臓病合併症により死亡した可能性が高いと発表された。

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