日本大百科全書(ニッポニカ) 「パブレンコ」の意味・わかりやすい解説
パブレンコ
ぱぶれんこ
Пётр Андреевич Павленко/Pyotr Andreevich Pavlenko
(1899―1951)
ソ連の小説家。モスクワに生まれ、ジョージア(グルジア)に育った。国内戦に参加後ザカフカスの党機関に働く。1924~1927年通商代表部員としてトルコに赴き、1928年ピリニャークとの共作で短編『バイロン卿(きょう)』を書く。その後、中央アジアの社会主義改造を描いた中編『荒野』(1931)、『トゥルクメニスタンへの旅』(1932)、パリ・コミューンを描く『バリケード』(1932)などを発表した。第二次世界大戦中は従軍記者となり、戦後、戦争で傷つきつつも建設のなかで新しい生活をみいだす軍人を主人公にした『幸福』(1947。1948年度国家賞)を書き上げた。ほかに中編『草原の太陽』(1949)や映画シナリオなど多数の作品があるが、一部にはスターリン崇拝の影響もみられる。
[草鹿外吉]