日本大百科全書(ニッポニカ) 「パベル」の意味・わかりやすい解説 パベルぱべるOta Pavel(1930―1973) チェコスロバキアのスポーツ作家、短編小説家。プラハ生まれのユダヤ人で、坑夫、スポーツ記者などを経験、スポーツをテーマとした記事を文学のレベルにまで高めた。1971年『美しい鹿(しか)の死』という同名の作品を含む短編集で文壇を驚嘆させたが、73年に自殺して、彗星(すいせい)のように世を去った。しかし、翌年刊行された『私はいかにして魚と出会ったか』という短編集で名声は確立。チャペックの再来といわれる美しい文体、ユニークなテーマで知られる特異な作家である。[千野栄一] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例