ビジット・ジャパン(読み)びじっとじゃぱん(英語表記)Visit Japan campaign

知恵蔵 「ビジット・ジャパン」の解説

ビジット・ジャパン

外国人旅行者の訪日を飛躍的に拡大させることを目的に、国と地方公共団体民間共同で取り組んでいるキャンペーンの総称国土交通省が中心になった政策で、2003年4月、キャンペーン実施本部事務局(東京・霞が関)が開設された。国交省によると、05年の訪日外国人数は前年比9.7%増の673万人。愛知万博の開催に合わせてアジアからの修学旅行や団体旅行を対象に査証(ビザ)が解禁されたことなどが追い風となり、前年比55万人増の過去最高を記録した。目的別で見ると、「観光」が前年比13.8%増の436万人と、「商用」の147万人(同6.8%増)を大きく上回って全体の6割以上を占め、大阪万博開催年(1970年)の66.2%に次ぐ高さになった。一方、日本人の出国者数は過去2番目に多い1740万人で、訪日外国人数はその4割弱にとどまっている。同省は「誘致活動が諸外国と比較してまだ不十分で、かつ見劣りがする」と、キャンペーンを強化している。当面の重点市場を韓国米国中国香港台湾とし、現地におけるイベントの実施、訪日ツアー商品の造成支援などを進めてきたが、04年からは欧州(英独仏)にも積極的に働きかけている。

(平栗大地 朝日新聞記者 / 松村北斗 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android