日本大百科全書(ニッポニカ) 「ファクチス」の意味・わかりやすい解説 ファクチスふぁくちすfactice 植物油や魚油を加硫して得られるゴム状物質をいう。ゴム代用物の意味でサブ(rubber substituteの略)ともよばれる。あまに油、菜種油、綿実油、大豆油などに塩化硫黄(いおう)と石灰あるいはマグネシアを反応させてつくる白サブと、これら油に空気を吹き込んで加熱したのち硫黄を加えて160~200℃に加熱してつくる黒サブがある。白サブは硫黄を6~8%含み、消しゴム用配合剤に使われ、黒サブは硫黄を15~20%含み、工業用ゴム配合剤に使われ加工性を向上するとともに製品の表面を滑らかにする。[福田和吉] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例