菜種油(読み)なたねあぶら(英語表記)rape oil

翻訳|rape oil

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

菜種油
なたねあぶら
rape oil

アブラナ(ナタネナ)の種子から圧搾法により採油する半乾性油。種子の含油量38~45%。ヨウ素価95~105。日本ではもっとも古い油脂原料である。主要成分脂肪酸はエルカ酸(エルシン酸)で含有量は55~65%。炭素数22のモノ不飽和脂肪酸である。よって菜種油は他の油脂に比べけん化価が小さい。ほかにオレイン酸約20%、リノール酸約15%、少量のリノレン酸、飽和脂肪酸を含む。カナダでは低エルカ酸の品種がつくられ、この油が植物油中もっとも多く用いられる。日本における菜種油の生産量は大豆油(ゆ)に次いで多く、食用油として大豆油とともに重要である。硬化油原料にもなる。油かすはおもに肥料用に、また飼料にも使われる。

[福住一雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

菜種油
なたねあぶら
rape (seed) oil; colza oil

アブラナまたはこれと同属植物の種子からとった油。日本では古くから食用として重用され,現在でも食用油中,大豆油に次ぎ消費量が多い。エルシン酸を多く含む半乾性油 (二重結合をもち融点の低い脂肪酸の含量中位) 。鹸化価 172~175,ヨウ素価 94~106。これらを精製したものは白絞 (しらしめ) 油といわれる。ほとんどが輸入種子により生産され,食用のほか,潤滑油,硬化油焼入油などに用いる。市販品では単に種油 (たねあぶら) ともいう。

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精選版 日本国語大辞典の解説

なたね‐あぶら【菜種油】

〘名〙 菜種から採取した半乾性油。黄褐色の液体で、鹸化価(けんかか)が低いのが特徴。食用油・潤滑油・焼入油などに用いられる。たねあぶら。
※随筆・近世女風俗考(1835頃)下「倹約問答〈安永元年八十二歳其流老人筆記曰〉〈略〉下この女子は菜種油にて髪を結ふ」

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