デジタル大辞泉
「さぶ」の意味・読み・例文・類語
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さ・ぶ
〘接尾〙 (上二段型活用) 「山、神、うまびと、おきな、をとめ」等の
名詞に付いて、そのものらしくふるまう、いかにもそのものらしい姿にあるの意を表わす。
※
万葉(8C後)二・九六「み薦
(こも)刈る
信濃の真弓吾が引かばうま人佐備
(サビ)ていなと言はむかも」
※
伊勢物語(10C前)一一四「翁さび人なとがめそ
狩衣けふばかりとぞ鶴
(たづ)も鳴くなる」
[
補注]「ぶ」は「都ぶ・おとなぶ・おきなぶ」のような、「らしくなる」意の「ぶ」と、「さ」は状態を表わす「かなしさ・たのしさ・さやけさ・はるけさ」等の「さ」と関係があろう。
さ・ぶ
〘自バ上二〙 しなやかで美しくふるまう。奥ゆかしくふるまう。
※
霊異記(810‐824)上「時に彼の妻紅の襴染
(すそぞめ)の裳〈今の
桃花(つき)の裳ぞ〉を著て
窈窕(サビ)、裳襴
(もすそ)を引きて逝く。〈興福寺本訓釈 窈窕 上音要反 下音調反 二合佐備〉」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
さぶ〔小説〕
山本周五郎の長編小説。1963年刊行。野村孝監督・小林旭主演の映画「無頼無法の徒 さぶ」(1964)、三池崇史監督、藤原竜也・妻夫木聡主演の映画「SABU さぶ」(2002)の原作。
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