ファットマン

デジタル大辞泉 「ファットマン」の意味・読み・例文・類語

ファット‐マン(Fat Man)

第二次大戦末期の昭和20年(1945)8月9日米軍長崎市投下したプルトニウム爆弾コードネーム。→リトルボーイ

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百科事典マイペディア 「ファットマン」の意味・わかりやすい解説

ファットマン

第2次世界大戦末期にアメリカ合衆国で開発された原子爆弾最初の投下は1945年8月9日長崎市に落とされ,実践使用された核兵器である。原子爆弾投下を行ったのはB29爆撃機〈ボックス・カー〉で長崎市北部上空500mで炸裂し,甚大な被害をもたらした。ファットマンはマンハッタン計画の一部としてロス・アラモス国立研究所で作られた核兵器で,広島に投下されたリトル・ボーイが高濃度ウランであるのに対して,プルトニウムを用いた原子爆弾である。ファットマン型の原爆はまず3発が製造され長崎への投下のほか,1946年のビキニ環礁の核実験クロスロード作戦で使用された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファットマン」の意味・わかりやすい解説

ファットマン
Fat Man

1945年8月9日,アメリカ軍によって長崎に落されたプルトニウム原子爆弾の呼び名。長さ約 3.5m,直径 1.52m,重量約 4.5t。爆発威力は TNT換算約 20ktといわれた。

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世界大百科事典(旧版)内のファットマンの言及

【核兵器】より

…その威力はTNT爆薬約19ktにあたり,〈トリニティTrinity実験〉と呼ばれている。翌月6日広島上空にリトルボーイと呼ばれる235U爆弾が,ついで同月9日長崎にファットマンと呼ばれる239Pu爆弾が投下された。
[イギリス]
 イギリスでは,1940年G.P.トムソンを委員長とする科学者の委員会が設置され,原子力利用に関する調査と原子兵器製造の可能性と軍事的効果について検討,41年7月チャーチル首相に原子兵器の可能性を報告した。…

※「ファットマン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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