知恵蔵 「フィリピン台風」の解説
フィリピン台風
日本の気象庁によると、中心気圧895ヘクトパスカル、最大瞬間風速は90メートル。世界気象機関の基準では最大級の「猛烈な台風/クラス5、米国の基準(サファ・シンプソン・スケール)でも最大級の「スーパータイフーン/カテゴリ5」に分類される。
最も大きな被害を受けたのは、レイテ島の北部東岸に位置するタクロバン市である。幹線道路が遮断され、支援物資が空路頼みだったため、食料・水・医薬品の不足による二次被害も拡大した。同盟国の米国が大規模な支援部隊を送るなか、日本政府も国際緊急援助活動としては、過去最大1000人規模の自衛隊を派遣した。また、フィリピン政府に約65億円の無償資金提供と約690億円の復興支援供与(円借款)も約束した。
(大迫秀樹 フリー編集者 / 2013年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報