日本大百科全書(ニッポニカ) 「ふうちょう座」の意味・わかりやすい解説
ふうちょう座
ふうちょうざ / 風鳥座
日本からは見ることのできない南半球の星座。ケンタウルス座の南、天の南極付近に位置する。フウチョウとはニューギニア島の密林にすむゴクラクチョウのことで、星の配列からその姿を想像するのはむずかしいが、ドイツの天文学者バイヤーJohann Bayer(1572―1625)が1603年に発表した全天星図『ウラノメトリア』中の新しい12星座の一つに含まれており、新設星座のなかでは歴史の古いものに属する。設定者はオランダの地図製作者プランシウスPetrus Plancius(1552―1622)らではないかとされている。
[藤井 旭]
『藤井旭著『星座大全――夏の星座』(2003・作品社)』