最新 地学事典 「フォークト物体」の解説
フォークトぶったい
フォークト物体
Voigt substance
弾性体と粘性流体の両方の性質をもった物質の一種。ケルビン物体とも。弾性体中では歪みは応力に比例する。粘性流体中では歪みの変化する速さが応力に比例する。フォークト物体では応力は歪みに比例する部分と,歪みの変化速度に比例する部分の和になる。粘性流体の詰まった空隙をたくさんもつ弾性体はだいたいフォークト物体と考えられる。このような物体では,急激に応力を加えても歪みは急激には生じないで徐々に成長する。また応力を急に取り去っても歪みはすぐには0にならず,ある緩和時間をもって減少する。このような物質の特性を表すには,ばねとダッシュポットを並列につないだ模型を用いる。これをフォークト粘弾性模型という。
執筆者:金森 博雄

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

