ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フジモリ現象」の意味・わかりやすい解説 フジモリ現象フジモリげんしょうfenomeno Fujimori 1990年のペルー大統領選挙戦中,政治家としては無名のフジモリ現大統領が急速に支持を伸ばしていった現象をいう。躍進の要因としては,既存の政治体制,諸政党に対する不信,失望のほか,白人寡頭層に支配され続けてきた先住民を中心とする中・下層階級が,非白人のフジモリに親近感を覚えたことなどが指摘されている。フジモリは大統領就任後,選挙戦中の公約を翻し,対立候補バルガス・リョサの主張していた国際金融機関からの緊縮政策 (フジ・ショック) を断行した。それにより特に低所得者層の生活が圧迫されることになったが,国民のフジモリ大統領に対する支持はほとんど揺るがなかった。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by