…薄い一枚続きの紙で中身をくるんだだけの〈仮とじ本〉を買い,アンカットのページを自分で切り開きながら読み,読み終わったものを蔵書として個人的に革装本に仕立てさせるという習慣は,20世紀に入っても続いていたし,現在でも文学書の多くは仮とじ本のまま売られている。中身の2倍よりずっと大きい紙の天地左右をなかに折りこみ,細くチリが出るようにして表紙にしたものを〈フランス装〉と呼ぶのは,これがフランスの仮とじ本の形の一つとして用いられているからである。
[日本]
7世紀のはじめに中国から製紙法を伝えられた日本の書物造型の歴史は,中国と同じ流れをたどる。…
※「フランス装」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
生命維持活動に必須なエネルギーの獲得や,成長に必要な有機材料を合成するために生体内で起るすべての生化学反応の総称。複雑な分子を単純な分子へ分解してゆく過程でエネルギーを獲得する分解代謝または異化 (カ...