フリジア人(読み)ふりじあじん(その他表記)Friesian

翻訳|Friesian

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フリジア人」の意味・わかりやすい解説

フリジア人
ふりじあじん
Friesian

北海沿岸のオランダ、ドイツ、デンマークの北部に細く長く弧状に連なる島々、フリジア諸島に住む民族。フリース人ともいう。フリジア諸島はヨーロッパ本土との間に、浅く狭いワッデン海を挟んで500キロメートル以上も続いており、土地はいずれも5メートル以下の低地である。過去に何度も洪水にみまわれており、彼らの伝説、民謡には押し流された村の話が数多く登場する。彼らは堤防や運河を巡らせ、土地を流出から守り、低地の条件を生かして酪農を発達させフリジア種のウシを産出している。現代の酪農の中心であるホルスタイン牛もこのフリジア牛から改良されたものである。歴史は古く、西暦前にローマ人によって征服され、その後アングロ・サクソン人、フランク人の影響下にあって7世紀にはキリスト教化した。言語は英語にきわめて近いフリジア語を話すが、話者人口は現在約30万と少なく、そのほとんどがオランダ領の西フリジア諸島に住む。北および東フリジア諸島ではドイツ語が使われる。生業は酪農のほかに小麦やジャガイモの栽培、そして伝統的に通商・海運に強い基盤をもち、多くの優れた船乗りを輩出している。

[片多 順]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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