フージスターン州(読み)フージスターン(その他表記)Khūzestān

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フージスターン州」の意味・わかりやすい解説

フージスターン〔州〕
フージスターン
Khūzestān

イラン南西部の州。ペルシア湾奥海岸に面し,西はイラク国境を接する。州都アフワーズメソポタミア平原の一部であり,北東部は森林の茂るザグロス山脈が走る。カールーン川,カルケー川,デズ川など重要な河川が平野部を灌漑する。扇状沖積地と塩分の多い泥土の平地が,湾岸付近では潮汐の影響で沼沢地となり,干満の著しく深い入江がこの地方の特徴である。 1908年以後,石油の採掘が大いに進み,最も重要な産業となった。ほぼ7ヵ所に及ぶ油田では,アーガージャリがいちばん規模が大きい。油田はすべてアバダンの精油所に結ばれており,カーグ島やバンダレホメイニから輸出されている。 62年に完成したデズ川上流の大デズ・ダムは 12万 haを灌漑する規模のものである。イラン縦断鉄道が逆Y字形に州を縦断する。面積6万 6532km2。人口 268万 1978 (1986) 。

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