ブッシュフェルト火成岩体(読み)ブッシュフェルトかせいがんたい

最新 地学事典 の解説

ブッシュフェルトかせいがんたい
ブッシュフェルト火成岩体

Bushveld igneous complex

南アフリカのトランスバールにある世界最大規模の層状火成岩体。活動域は6.7万km2。放射年代は20.5億年前。下部のRustenburg層状苦鉄質岩層(層厚8,000m)と上部のLebowa花崗岩層およびRashoopグラノフィアー岩層(層厚5,000m)からなり,先カンブリア界中部層のTransvaal系(23.5億~20.5億年前)中に貫入した。層状構造は水平に近い。世界最大のクロム白金鉱床を胚胎する。層状苦鉄質岩層は超苦鉄質~苦鉄質キュームレイトで,下位から次の5帯に区分。Lower Zone(700m):ノーライト・ハルツバージャイト・オーソパイロキシナイト・ダナイト主体。最下部は急冷周縁層。上部ほど集積鉱物cumulus mineral)としての斜長石が多い。Transition Zone(800m):岩相はLower Zoneに似るが,その下部は集積鉱物としての斜長石を欠き,上部は集積鉱物としてクロム鉄鉱が出現。周期的成層が顕著。Critical Zone(1,525m):長石質輝岩主体に7枚のクロム鉄鉱層を挟む。岩層は上部ほど優白質で,周期的成層が顕著。クロムと白金族元素の重要な鉱床が胚胎する。Main Zone(3,000m):ノーライト・斑れい岩・斜長岩主体。集積鉱物として単斜輝石が出現。上部では同じく集積鉱物として磁鉄鉱りん灰石が出現。斜長岩層は1~50mの厚さのものが10層挟まれる。Upper Zone(1,800m):鉄斑れい岩~斑れい岩・閃緑岩主体。24枚の磁鉄鉱層が特徴的で,磁鉄鉱の組成は下位から上位にかけて,TiO2は13%から20%へ,V2O5は2.5%から0.3%へ変化する。バナジウムなどの重要な鉱床が胚胎する。Lebowa花崗岩層の主体はアルカリ長石に富み,化学組成はQz-Ab-Or系のthermal minimumに近い。また87Sr/86Sr初生値は0.7153~0.7240で,シアル質地殻の部分溶融をうかがわせる。Bushveld火成岩体が単一のマグマから結晶分化したものかどうかなどは諸説あるが,少なくとも下部の層状苦鉄質岩層と上部の花崗岩層・グラノフィアー岩層は,それぞれ別のマグマ起原と考えられる。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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