福岡県南部、八女郡(やめぐん)にあった旧村名(星野村(むら))。現在は八女市の北東部を占める地域。1889年(明治22)村制施行により、生葉(いくは)郡星野村となる。1896年郡再編により、八女郡に属す。2010年(平成22)、黒木(くろぎ)町、立花(たちばな)町、矢部(やべ)村とともに八女市へ編入。鈴ノ耳納(すずのみの)、熊渡(くまど)山、鷹取(たかとり)山などの開析溶岩台地が広く分布、矢部(やべ)川支流の星野川が西流する。天文(てんぶん)年間(1532~1555)発見された金山は大正年間に最盛期を迎えたが、第二次世界大戦後は閉山した。主産業は農林業で、スギ、ヒノキやツツジ、アセビなどの花木、茶、高冷地トマト、シイタケなどの生産が盛ん。とくに茶は八女星野玉露の生産地として知られる。渓谷美を中心に観光資源に恵まれ、麻生神社(あそうじんじゃ)のはんや舞は選択無形民俗文化財である。
[石黒正紀]
『『星野村史』全6巻(1995~2004・星野村)』
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…隣接する高峰高原,草津,万座を含めて広く上信越国立公園に指定されており,広域観光地の一部をなす。千ヶ滝,白糸ノ滝,星野(炭酸泉,45℃)・塩壺(炭酸泉,47℃)・小瀬(単純泉,50℃)温泉,鬼押出し溶岩など局地的観光資源にも事欠かない。裾野の広い部分は近世には薪炭林や萱刈場などとして利用されるにすぎなかったが,農地としての開発はとくに戦後に目立って進んだ。…
※「星野」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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