日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブリュノフ」の意味・わかりやすい解説
ブリュノフ
ぶりゅのふ
Jean de Brunhoff
(1899―1937)
フランスの絵本作家。2人の幼い息子が病気のおり、彼の妻セシルCecile de Brunhoff(1903―2003)が語って聞かせた物語にジャンが絵をつけたのが『ぞうのババール』の始まりである。1931年に出版された。森から都会へ、そしてまた森に帰る子象のババールの冒険は、ペーソスとユーモアに富み、童心を魅了して世界の人気者となった。多くの続編が書かれ、ジャンの死後も息子のローランLaurent de Brunhoff(1925―2024)によって刊行が続けられた。
[渡辺茂男]
『矢川澄子訳『ぞうのババール』(1974・評論社)』