ブルンフェルス(読み)ぶるんふぇるす(その他表記)Otto Brunfels

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブルンフェルス」の意味・わかりやすい解説

ブルンフェルス
ぶるんふぇるす
Otto Brunfels
(1489ころ―1534)

ドイツ神学者植物学者。ボックJerome Bock(1498―1554)、フックスLeonhard Fuchs(1501―1566)とともに、ドイツの「植物学の父」といわれる。マインツに生まれ、初め修道士となったが、信仰上の理由から修道院を脱し、ルター派に走った。のちストラスブールで教師となり、医学学位を得た。1530年から1532年にかけて『植物の真に迫る写生図』という、自然に忠実な、美術的にも完成された最初の植物図集を出版した。これに収められている200~300の図は正確で価値が高いが、その説明文は古い時代の著書に基づいている。

真船和夫

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブルンフェルス」の意味・わかりやすい解説

ブルンフェルス
Brunfels, Otto

[生]1489頃.マインツ
[没]1534.11.23. ベルン
ドイツの植物学者,神学者,医者。シュトラスブルクのカルトジオ修道院を出て (1521) ,諸方を旅行したのち,同地で学校を開設 (24) 。のちにベルンの町医となる (32) 。 C.リンネをして「近代植物学の父」と言わしめた彼の植物観察は,240種に及ぶみごとな植物写生図譜としてまとめられた。その記載区分は,医薬としての効用に基づく伝統的な方法がとられている。『植物活写図』 Herbarum vivae eicones (2巻,30~40) 。

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