プラスチックフィルム・コンデンサー(読み)ぷらすちっくふぃるむこんでんさー(その他表記)plastic film condenser

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

プラスチックフィルム・コンデンサー
ぷらすちっくふぃるむこんでんさー
plastic film condenser

誘電体として電気的特性のよいプラスチックフィルムを用いたコンデンサー。プラスチックの材料としてはポリスチロールポリエステル(マイラ)、ポリカーボネートポリプロピレンポリエチレンなどが用いられ、巻き込み型の構造をもっている。厚さは電圧材質によって異なるが、1.5マイクロメートル程度の薄いものもつくられている。誘電率が2~4.5の範囲にあるため、小容量コンデンサーに多く用いられている。通常、材料名または商品名を付して「~コンデンサー」とよばれている。

 これらのコンデンサーは一般に含浸を行わないので紙コンデンサーより使用周波数範囲が広く、低損失で誘電吸収も小さい。

[坂田好一郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のプラスチックフィルム・コンデンサーの言及

【コンデンサー】より

…これによって紙コンデンサーの半分以下の体積にできる。各種プラスチックフィルムコンデンサーには誘電体としてプラスチックフィルムが,電極に金属箔あるいは蒸着した金属層が用いられ,損失の少ないものが多い。セラミックコンデンサー(磁器コンデンサー)は誘電体として誘電率の値が数十~数千のセラミックススを利用したもので,その特性は,二酸化チタンTiO2,チタン酸バリウムBaTiO3などの成分に依存する。…

※「プラスチックフィルム・コンデンサー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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