プラストキノン(英語表記)plastoquinone

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プラストキノン」の意味・わかりやすい解説

プラストキノン
plastoquinone

植物の光合成電子伝達系における電子担体の一つ。代表的なプラストキノンAはパラキノンのジメチル置換体に長い側鎖のついた構造で,(CH3)2C6HO2(CH2CH=CCH3CH2)nH(n=9) と表示される。このほか,プラストキノンB,C,Dなどと称されるものは置換基n の値の異なるものの混合物である。酸化還元電位は+0.1V程度で,光合成系Iと IIをつなぐ電子伝達系上でチトクロム b3 とチトクロムfの中間に位置する。構造および電子伝達という機能の点で,動物にも広く存在するユビキノン (補酵素Q ) と共通点をもつ。

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