プロディ新政権(読み)ぷろでぃしんせいけん

知恵蔵 「プロディ新政権」の解説

プロディ新政権(伊)

2005年4月、上・下院総選挙でロマーノ・プロディ元首相(前欧州委員会委員長)率いる中道左派「連合」が僅差で勝利した。上院ではベルルスコーニ率いる中道右派勢力「自由の家」との議席差はわずか2議席である。同中道右派勢力は01年5月以来フォルツァ・イタリアを中心に政権を握っていた。シルビオ・ベルルスコーニ前首相は、イラク戦争にみられた強い対米追随姿勢と、自らのメディア企業グループの不正会計処理問題によって国民の反発を招き、不況脱出にも失敗、政権を退くこととなった。しかし、アフガニスタン撤退をめぐって「緑の党」「再建共産党」などの中道左派連合内の急進派議員が反発するなど、「連合」も内部に角逐を抱えている。06年6月、べルルスコーニ前政権が議会を通過させていた憲法改正法は国民投票で否定され、ベルルスコーニ前首相の発言力は弱まったと見られている。

(渡邊啓貴 駐仏日本大使館公使 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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