ヘレス(読み)へれす(その他表記)Jerez de la Frontera

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヘレス」の意味・わかりやすい解説

ヘレス
へれす
Jerez de la Frontera

スペイン南西部、アンダルシア地方カディス県の都市。旧名シェレズXeres。人口18万3273(2001)。シェリー(ヘレスの英語化した名称)酒として知られる高品質のぶどう酒生産地帯の中心地。古代ローマ起源の町で、イスラム時代のアルカサルのある旧市街はグアダリフェ川北側の台地上を占める。周辺のブドウ栽培およびぶどう酒製造と市内の商業は13世紀に発展し、ぶどう酒は14世紀前半にはすでにイギリスやフランドル地方に輸出されていた。ボデガbodegaとよばれる酒蔵を備えた酒造工場や関連小工場は、旧僧院内、旧市の北、東および南西縁にみられる。製品は南西55キロメートルのカディス港やその手前のプエルト・デ・サンタマリアから積み出される。

田辺 裕・滝沢由美子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android