ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベネディクツス5世」の意味・わかりやすい解説
ベネディクツス5世
ベネディクツスごせい
Benedictus V
[没]966.7.4. ハンブルク
第132代教皇(在位 964.5.~6.)。対立教皇とみなされる場合がある。文法学者ベネディクツス Benedictus Grammaticusとも呼ばれる。教皇ヨハネス12世(在位 955~964)の死後,ローマ市民により教皇に選出された。しかし神聖ローマ皇帝オットー1世(在位 962~973)は,すでにレオ8世(在位 963~965)を教皇に擁立していたため,ベネディクツス5世の登位に激しく反発した。オットー1世はローマへ進軍して教会会議を招集し,ベネディクツス5世は廃位され助祭へ降格された。のちにハンブルクへ追放されたが,そこで神聖な人物として名声を得た。ベネディクツス5世とレオ8世のいずれかを対立教皇とみなす説がある。
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